山小屋での食事は、登山の楽しみの一つですよね。4月になると、各小屋で営業が始まります。
ここでは、食事が美味しいと評判の山小屋を5つご紹介します。
食事がおいしい山小屋5選
小屋名 | 2食付き料金 | 2025年の営業期間 | 夕食/朝食のメニュー |
---|---|---|---|
金峰山小屋 | 11,000円 | 4月下旬〜11月下旬 冬季の週末、年末年始 | チキンソテーのワンワンプレート/おかゆ |
湯俣温泉 晴嵐荘 | 14,000円(入浴料込) | 7月中旬~10月中旬 ※2025年は未定 | スパイスカレー/漬物、卵、納豆などの朝定 |
槍ヶ岳山荘 | 14,000円 | 2025/4/26(土)~11/3(月) | 春巻き、シュウマイなど/おでん定食 |
五ノ池小屋(御嶽山) | 15,000円 | 【春】2025/5/16(金)〜6/15日(日)の金・土・日 【夏秋】7/15~10/15 | ポークソテーなど/焼魚、味噌汁など |
薬師沢小屋 | 13,000円 | 2025/7/1(日)~10/10(日)予定 | 角煮、昆布締めなど/ |
青年小屋 | |||
実際に食した感想
実際に食べたことのある食事をご紹介します。
1 金峰山小屋(山梨県)

金峰山小屋は奥秩父の金峰山山頂付近にある小屋です。
ここの夕飯は、鶏肉のソテーが絶品。ワンプレートの食事が特徴的です。
ライスの上に、もも肉丸ごと一枚を焼いたチキンソテーと生野菜、ポテトサラダ、フルーツが乗っています。一見シンプルな食事内容ですが、チキンソテーが美味で、食べ応えあり。山頂でこんなしっかりしたお肉が食べられる小屋って実は少ないのでは?うれしい限りです。
そしてなんと、食前酒に白ワインがついているというおしゃれさ!白ワインですが、塩コショウの聞いたチキンによく合います。
そしてさらに・・・!ライスのお代わりをすると、カレーをかけてくれます!このカレーも美味。

ボリュームたっぷりのお肉に加え、山小屋の夕飯でよく出てくるカレーがおまけのように食べられるって素敵♡
朝ごはんは、干しエビ入りおかゆで、おかゆに入れる付け合わせが何種類か添えられたものでした。こちらも優しいけどダシの効いたおかゆでおいしかった。(写真は撮り忘れ)
2 湯俣温泉 晴嵐荘(長野県)

湯俣温泉晴嵐荘は、北アルプスの秘湯として知られる温泉宿です。
晴嵐荘を経由して行けるルートは色々あり、バリエーションルートの伊藤新道や北鎌尾根、竹村新道から裏銀座などに行けます。
上記のルートは上級者や健脚者向きで、日数も3日以上必要ですが、晴嵐荘まではほぼ平坦な登山道を2時間強歩くのみでたどり着けるため、体力のない方や普段ハイキング程度しか山に登らない・・・という方でも行くことができます。
ここで内湯と、野湯に入るだけでも、いい体験になりますよ。
そして、本題の食事ですが、ココのカレーは他の山小屋のカレーと違います。

湯俣川のシンボル、「噴湯丘(ふんとうきゅう)※」を模したカレー+ポテサラです。
※小屋から徒歩約15分の場所にある天然記念物のこと。
まず見た目がかわいくてテンションが上がるし、おいしい。日本の「カレーライス」ではなく、しっかりスパイスが効いたさらさら目のカレーです。お肉もほろほろで美味。おかわりはできなかったような気がしますが、定かではないです。
あ、朝ごはんは、いたって普通の朝定食ですが、お味噌汁がおいしかった。あとは特に印象はなかったかな・・・

3 槍ヶ岳山荘(岐阜県)
槍ヶ岳山荘は、北アルプスの槍ヶ岳頂上直下に位置する歴史ある山小屋で、1926年(大正15年)に創業しました。北アルプスを代表する山小屋の一つで、最大収容人数は650名と非常に大規模です。
私も泊まった時は9月の平日でしたが、多くの人が宿泊していて、食事も3サイクルくらい回していました。

槍ヶ岳山荘の夕飯は、みんなが好きなおかずをふんだんに入れた、ボリューム満点のご飯です。この日は中華系おかずがテーマだったのか、白身魚の甘酢餡、春巻き、大きなしゅうまい2個、ポテサラ、生野菜が一皿にもりもり盛られていました。長野や岐阜ならではの山菜や川魚を使った渋めの食事というよりは、大規模な山小屋ならではの万人受けする食事内容を狙っているのかなーと思いました。
「これがおいしい!」という一押しの一品があるような満足度は特にないですが(笑)、一品一品おいしいし、おなかを満たしてくれるという意味で満足度は高いです。
男性はこういう食事のほうがうれしいのかな・・?
朝は、おでん定食。丹沢の尊仏山荘以来のおでん定食。おでんとご飯の組み合わせ、私は好きでも嫌いでもありませんが、好みが分かれそうですね。

4 五ノ池小屋(長野県・御嶽山)

五ノ池小屋は、岐阜県御嶽山の北側に位置する標高約2,798mの山小屋です。
食事もおすすめですが、個人的に雰囲気が大好きで、2年に1回は行きたい小屋です。
2014年の噴火の際に被害をうけ、再整備後2015年に営業を再開しました。再整備の際には、屋根には火山噴石に耐える特殊素材が使用され、安全性が向上しています。
テラスの種類が豊富で、畳、サマーベッド、ベンチ、カウンターなどが設置されていてわざわざ移動してすべてを堪能したくなるほど素敵な山小屋です。
日中もカフェとしてシフォンケーキやアップルパイなどスイーツを販売しており、宿泊の際には早くに到着して小屋ステイをゆっくり楽しむのがおすすめです。

スタッフの方がほとんど女性だからか、内外装の綺麗さや雰囲気、カフェメニュー、食事メニューなど、女性の喜びそうな要素がたくさん詰まった小屋だと感じます。
さて、ココの夕飯はこんな感じです。

地元の食材をたくさん使ったメニューで、メインはポークソテー。塩麴で付けたもので、柔らかくておいしい。野菜の付け合わせがきれいな色です。あとひじきの煮物、白菜のスープ、写ってないけど冷ややっこが付きます。
さらに昔に来たときは、小屋番さんが作ったという手作り味噌のお味噌汁が出てきて、それが人生で食べた味噌汁の中で上位3位に入るくらい美味しくて感激したのですが、この時はもう終わっちゃったのかな・・・。残念。
そして、この小屋の夜のお楽しみといえば、もう一つあります。
食事中に、食後のピザの注文ができ、全員の食事が終わってから薪ストーブで一枚ずつ焼いてくれるのです!これをおつまみに、みんな談話室でくつろぐのが、夜の第2の楽しみ。


5 薬師沢小屋
薬師沢小屋は、黒部川本流の清流沿いに建てられており、自然の美しさを満喫できます。吊橋がシンボルマークで、沢登りや渓流釣りの拠点としても人気です。

雲の平に行く通過点、赤木沢のスタート地点、上の廊下の終点といろいろな機会に通過するよね。
この小屋の夕飯の名物メニューは、「富山名物の昆布締め」。一度食べてみたいなーと思っていました。

おかずは、豚の角煮が乗ったプレートに、カジキマグロの昆布締め、パスタサラダ、リンゴが乗っていました。ほかに小鉢で、揚げ野菜の煮びたし、お蕎麦、味噌汁がついてきました。正直、昆布締めは感激するほどおいしいという食べ物ではなかったですが(笑)、地域の名物や山ならではの食材が使われていて、この献立は個人的に好きでした。
朝ごはんは、この日は早く出発したため食べませんでした。
まとめ
食事がおすすめの山小屋を紹介しました。
今シーズンの山小屋も間もなく営業開始です。「今年はどの山に行こうか・・・?」と悩むのも良いですが、「この山小屋に行ってみたい!」というのを基準にして行きたい山を決めるのも、新鮮で新たな楽しみ方が見つかるかもしれません。
ぜひ、参考にしてみてください。
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